Excel編
マウスポインタの形状
マウスポインタの形状に注意しよう。
形状によって,できる操作が異なる。
右の10パターンの他にもいろいろある。
(1) セル・行・列を選択するとき
(2) 文字を入力・選択するとき
(3) セル・図形などの選択・移動するとき
(4) オートフィルを使用するとき
(5) 行を選択するとき
(6) 列を選択するとき
(7) 行の高さを調整するとき
(8) 列の幅を調整するとき
(9) ウィンドウ・図形などの左右方向のサイズを変更するとき
(10) ウィンドウ・図形などの4方向のサイズを変更するとき
(10)
オートフィルの活用
(1) 連続データの入力Ⅰ
「1」と入力して,入力したセルの右下角にあるフィルハンドルにマウスポインタを合わせて,
✛の状態(前項の図(2)の状態)で適当なセルまでドラッグする。
右下に表示される「オートフィルオプション」をクリックして「連続データ」をクリックすると,連続番号が入力される。
※「オートフィルオプション」ではなく「クイック分析」が表示される場合は,
「ファイル」をクリックして,左側のメニューの一番下にある「オプション」をクリック。
Excelのオプション画面の左側から
「詳細設定」をクリックして,「切り取り,コピー,貼り付け」にある
「コンテンツを貼り付けるときに[貼り付けオプション]ボタンを表示する」にチェック☑を入れてOKボタンをクリックする。
(2) 連続データの入力Ⅱ
「月」と入力して,入力したセルの右下角にあるフィルハンドルにマウスポインタを合わせてドラッグする。
「第1回」,「甲」,「子」についても,同様にオートフィル機能を利用するとどうなるだろうか?
(3) フラッシュフィルの利用
《姓と名を分割する方法》
サンプルのExcel表(図①)をもとに解説
図①
図④
図③
図②
➊ 姓と名の間に空白がない場合
A列の姓名を使って
セルB2(青木)の右下角にあるフィルハンドルにマウスポインタを合わせて,セルB13までドラッグする。(図②)
右下に表示される「オートフィルオプション」をクリックして「フラッシュフィル」をクリックする。(図③)
すると2文字分が抽出される。(図④)
➋ 姓と名の間に空白がある場合
D列の姓名を使って
➊と同様に,セルE2(青木)の右下角にあるフィルハンドルにマウスポインタを合わせて,セルE13までドラッグし,
「フラッシュフィル」を選択する。
名前のセルF2(大和)についても同様に操作しよう。
➌ 氏名の頭文字がローマ字の大文字の場合
G列にローマ字の姓名を使って,
➊と同様の操作を見てみよう。
結果は図⑤である。
図⑤
数式の利用
(1) 四則計算
Excelでは,「=」のあとに,数式や関数を記述する。四則計算(加減乗除)は,「 +,-,*,/ 」で行う。
べき計算は「=3^5」(35)で行う。
(2) ワークシート関数(集計)
SUM…セル範囲に含まれる数値をすべて合計する)
AVERAGE…引数の平均値を返す
COUNT…範囲内の,数値が含まれるセルの個数を返す
MAX…引数の最大値を返す
MIN…引数の最小値を返す
など
その他に便利でよく使っている関数としては
COUNTIF…指定した範囲に含まれるセルのうち,検索条件に一致するセルの個数を返す
VLOOKUP…指定された範囲の1列目の値を検索し,指定した列と同じ行になる値を返す
FREQUENCY…値の範囲内で値が発生する頻度を計算し,数値の垂直方向の配列を返す
INDIRECT…指定される文字列への参照を返す
がある。
データの入力の工夫
(1) 名簿の作成において,データ入力を工夫しよう
(a) フリガナを付ける
図⑦
図⑨
図⑥
図⑧
➊ 苗字と名前を分けて漢字で入力する。(図⑥)
➋ 氏名を入力した後,入力したセル範囲を選択して,
「ふりがなの表示非表示」切替ボタンをクリックする。(図⑦)
すると,図⑦のように表示される。
➌ ワークシート関数を利用してフリガナを付けよう。
フリガナを付けるセルに,「=PHONETIC(___)」と入力する。(図⑧)
カッコ内には,漢字の苗字を入力したセル番地を入れる。
関数,セル番地は大文字でも小文字でもどちらでもよい。
また,直接入力しても関数を選択してもよい。
関数は,リボンの「数式」タブ→「関数ライブラリィ」グループ→「その他の関数」→「情報(I)」から,
関数PHONETICを選択し,苗字のセルをクリックして「OK」で確定。
➍ セルC2の右下角のフィルハンドルにマウスを合わせて右に1つドラッグし,
次に下に4つドラッグしてセル範囲C2:D6にコピーする。(図⑨)
➎ 苗字と名前のフリガナを非表示にする。
フリガナ(カタカナ)をふりがな(平仮名)にしたいときは,「ふりがなの設定」で変更できる。
Excelには,
カタカナ⇆ひらがな
を変換するワークシート関数がないので,この機能を使って,カタカナとひらがなを変換する。
図⑪
図⑫
図⑩
(b) 性別を表示しよう。
➊ 「男」「女」を直接入力してもコピーしてもよいが,入力に手間がかかる。数値の入力なら簡単に済む。
➋ セルの表示方法には「=if ~ elseif … else ---」に似た設定が可能である。
例えば,1 なら「男」,2 なら「女」,それ以外は「G/標準」で表示させることができる。
➌ 性別を入力するセルに,「男」なら1,「女」なら2を入力する。(図⑩)
➍ 性別を入力したセル範囲を選択して,
リボンの「ホーム」タブ→「配置」グループのダイアログボックス起動ツール☈(右下部)をクリックする。(図⑩のマウス位置)
(または 「ホーム」タブ→「セル」グループ→「書式」をクリックして,「セルの書式設定」(最下段)を選択する。)
➎ 表示された「セルの書式設定」ダイアログボックスで,「表示形式」タブをクリックし,
「分類(C)」の「ユーザー定義」を選択する。
項目「種類(T)」に直接,以下のように記述して「OK」をクリックする。
[=1]”男”;[=2]”女”;G/標準 (図⑪)
すると,1 と入力されているセルは「男」,2 と入力されているセルは「女」と表示される。(図⑫)
図⑭
図⑬
(c) 性別を色分けしよう。
➊ 性別を入力したセル範囲を選択して,
「ホーム」タブで,「条件付き書式」タブ⇀「新しいルール」を選択する。(図⑫)
➋ 新しいルールで,「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択する。(図⑬)
「次のセルのみを書式設定」の項目で,「セルの値」「次の値に等しい」「1」として,
「書式」で,「色」を「青」にする。(図⑬)
➌ 同様に,女子を赤色に設定する。すなわち,
新しいルールで,「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択し,
「次のセルのみを書式設定」の項目で,「セルの値」「次の値に等しい」「2」として,
「書式」で,「色」を「赤」にする。(図⑬)
以上で完成(図⑭)
(2) 日程表の作成において,データ入力を工夫しよう
(a) 曜日の設定法
図23
図22
図21
➊ 日付を入力
セルA2に「8/1」と入力して,右下角のフィルハンドルをA32までドラッグする。(図21・22)
(1行目の見出しと31日分の記入欄を設定する)
➋ 日付を入力(2)
変更しやすいように,セルA2に「8/1」と入力して,セルA3に「=A2+1」と入力して,
右下角のフィルハンドルをA32までドラッグする。(図23)
図26
図28
図25
図27
図24
➌ 曜日の設定
日付が入力されているセルの書式を,
ユーザー定義で「aaa」とすれば,「火」のように曜日1文字が表示され,
「aaaa」とすれば,「火曜日」のように表示される。
A列の日付データをものにB列に曜日を記入する。
セルB2に「=TEXT(A2,"aaa")」と入力する。(図24・25)
セルB2に「=TEXT(A2,"aaaa")」と入力すれば,図26 の結果となる。
セルA2の右下角のフィルハンドルをA32までドラッグする。
セルの書式設定について,
ブログ2023年6/20(火)
に詳しく記載しているので,そちらを参照されたい。
➍ 曜日の設定(2)
曜日をかっこで括る。
曜日が表示されているセル範囲 B2:B32 を選択して,セルの書式設定を開く。
開き方は,リボンの「ホーム」タブ→「配置」グループのダイアログボックス起動ツール☈(右下部)をクリックする。
(または 「ホーム」タブ→「セル」グループ→「書式」をクリックして,「セルの書式設定」(最下段)を選択する。)
「セルの書式設定」ダイアログボックスで,「表示形式」タブをクリックし,
「分類(C)」の「ユーザー定義」を選択する。
項目「種類(T)」に直接,「(@)」と入力して「OK」をクリックする。(図27・28)
➎ 曜日の設定(3)
条件付き書式で,土日の曜日の色を変える。
セル範囲 B2:B32 を選択して,「条件付き書式」タブ⇀「新しいルール」を選択する。
(c) 性別を色分けしよう。➊~➌男女の文字の色に設定する方法と同様にする。
「指定の値を含むセルだけを書式設定」で「次のセルのみを書式設定」「セルの値」「次の値に等しい」「土」として
「書式」で,「色」を「青」にする。
同じことを繰り返して,「日」として「書式」で「色」を「赤」にする。
図20
図21
図19
➏ 土日の行を設定
条件付き書式で,土日の行を休日らしくグレーに設定する。
セル範囲 A2:C32 を選択して,「条件付き書式」タブ⇀「新しいルール」を選択する。
「数式を利用して,書式設定するセルを決定」で「次の式を満たす場合に値を書式設定」で
「=OR($B2="土",$B2="日")」
と入力しする。
「書式」を選択して,「塗りつぶし」タブをクリックして「淡いグレー色」を選択して「OK」(図19)
すると,図20のようになる。
異なる月で利用したい場合は,セルA2にその日付を入れればすべて変わる。
例えば,「9/1」と入力すると,曜日とその色および行の塗りつぶしが変わる。(図20・21)
【補足】
数式の意味を簡単に説明すると,
「=OR(A,B) は,AまたはBが真のとき」を意味し,
複合セル参照 $B2 は,B列を絶対参照し,2行目を相対参照にしている。
セル範囲の先頭セルがA2なので,A2から見て列は常にB列を参照し,行はそれと同じ行を参照するという意味。
例えば,セルC5なら,セル$B5を参照するということになる。
条件付き書式について,
ブログ2023年6/23(金)
にも記載しているので,そちらも参照されたい。
そこでは,OR 関数を使用せず,土,日をそれぞれで設定している。